1996年33歳の頃。
この年のレースは…
第一戦ビリ
第二戦ガソリンタンクのトラブルでリタイヤ
第三戦レース中にクラッシュ、リタイヤ
第四戦レースカーのボディー交換が間に合わず不参加
…次の第五戦、つまりこの年の最終戦が正念場であった。
レースカーの準備がその最終戦に間に合いそうなので、締め切りギリギリでエントリーしたワタクシ。
その時に同時にエントリーした若者が居た。
ワタクシが銀ハチを丸裸にする作業をしている時や、青ハチからエンジンを載せ換えたりしている時に、ガレージの隅で「居るか居ないかわからないような子」だった彼。
元々はショップのお客さんなのだが、レースに興味津々なのが手に取るようにわかった。
実はワタクシがショップに居ない時でも、誰に言われる訳でもなく銀ハチの作業を手伝ってくれていたらしい。
そんなNくんを「ロマンくんのレースカーに乗せてやってくれないか?」と頼んできたのは、青ハチの前の持ち主、ショップのトップメカニックのKさんだった。
お世話になりっぱなしのKさんの頼みでもあるし、Nくんのような若者にどんどんレースをして欲しかったので、二つ返事でOKした。
ただ、ワタクシが参戦しているレースは、ハチロクでのダブルエントリー(同じ車両で二人のドライバーがそれぞれ別のクラスのレースに出走する事)は認められていなかった。
なのでNくんは「フリー走行とタイム計測だけ」のエントリーだった。
さて同じクルマを使い回すと言う初めての事態。
結果はいかに?
続く☆