1986年23歳の頃。
ミナミでの自由奔放なバンドマン生活から一転、オールデイズの店は色々と堅苦しかった。
まず、ステージに上がる時は揃いの衣装を着る。
デビュー当時のシャネ◯ズみたいなジャケットでドラムを叩く。
…暑いのなんの(^_^;)
そして一日5回ステージ。
1回が約30分。
毎回違う曲目で、お客さんからのリクエストに応じる事も多かった。
月曜日から土曜日、毎日夕方5時とか6時から深夜1時ぐらいまで。
開店前に練習する日は昼の2時頃に店に入った。
前のミナミの店では「こんなに楽しくてお金までもらってええの?」って感じだったが、さすがに今度の店は「お勤めしてます」って感じ。
ただ、メンバーが全員凄くいい人だったので、店に行くのは嫌ではなかった。
そのメンバーと言うのが
男性ヴォーカル、イシイさん。
女性ヴォーカル、ミキちゃん。
ギター、てっちゃん。
ベース、もーさん。
キーボード、しょうちゃん。
この鍵盤のしょうちゃんと最初に挨拶をした時に思った……はて?見覚えのある顔やぞ、どこかで会った事があるような?
その話を本人にすると
「そやんな?俺もアキやん(この店ではこう呼ばれていた)どっかで見た事あると思ててん!」
しかし、しょうちゃんはミナミのクィーンズコートでは仕事をした事が無いそう。
ではどこかのライブハウスで?
色々きいていくとだんだんと共通のキーワードが出てくる。
「ミナミの前はどこで叩いてたん?」
「バイトしながらバンドのライブばっかりしてました」
「バイトはどこで?」
「梅田の阪急東通り商店街です」
「俺、東通りで店やってるで」
「へぇ!何て言う店ですか?」
「来夢来人(ライムライト)」
「あ!そこ友達のベーシストがバイトしてました」
「え?ひょっとして谷やん?」
「そうです!一緒にバンドしてました。何回かバイト終わりに待ち合わせてメシとか行きましたよ」
「そん時に会ってんねや!!!」
なんとワタクシと谷やんがコミックバンド「一億&魔法瓶」の頃、レギュラーの仕事がなくなって二人でバイトを探してて、それぞれ東通り商店街でバイト先を見つけたあの時、谷やんを雇ってくれたのがこの「しょうちゃん」だったのだ!!!
人の縁とは不思議な物。
「で、谷やん今何やってんの?」
「京都のケントスでベース弾いてます」
「なんや、あいつもオールデイズかいな!」
…それぐらい流行っていたのである(^_^;)
しかしこの頃のオールデイズの店のハウスバンドメンバーは、たいがい「ボビー」とか「ジェームス」とかシャレた名前で呼び合うのに…もーさん、てっちゃん、あきやんって(^_^;)
しばらくオールデイズに明け暮れる毎日だった。
続く☆