muranakaromanのブログ

ドラマー村中♪ろまん♪

バンドマン時代その3

 

相変わらず23歳の頃(1986年)の話。

 

パニックと言うオリジナルバンドで一緒だったシンジさんに誘われ、夜のミナミでバンドマンを始めたワタクシ。

 

ベースのコジマさんのありがたい特訓や明け方のセッションが楽しくてずっと働かせてもらいたかったが…そんな自由な店が長続きするハズもなく、あえなく半年もせずに閉店が決定。

 

 

すると、またもやコジマさんが「ありがたい」に拍車をかけてきた。

 

「村中くん、ここの店無くなったら仕事困るやろ?バンドの仕事に詳しい人を紹介したるわ。クボタさんってゆーねんけどな」

 

コジマさんは同じミナミで「掛け持ち」の店があったのですぐには困らない。

ワタクシはコジマさんのお言葉に甘える事にした。

 

「是非紹介してください、お願いします」

 

「よっしゃ、ほなこれがユキオちゃん(親しい人はこう呼んでいたそうな)の電話番号な。あ、でもスリーコールせな出ぇへんで」

 

わからない人が多いと思うので説明しておこう。

今から34年ぐらい前の話なので携帯電話ではなく固定電話、いわゆる「イエデン」しか無い時代。

どこから電話がかかってきたかわかる「ナンバーディスプレイ」もまだ無い。

 

つまり自分の家の電話が鳴っても出るまで「どこの誰からの電話かわからない」のである。

 

何かの理由で「出たくない電話がかかってくる可能性がある人」は、連絡取りたい人からの電話だけわかるように「コール回数」をその相手に教えていた。

 

例えばこのクボタさんのように「スリーコールで」と仲間に伝えておくと、それを知っている者は呼び出し音が三回鳴った時点で一度電話を切る。

そしてすぐまた電話をかける。

 

こうすると、電話を受けるクボタさんは「これは出てもいい電話だ」とわかる仕組み。

 

逆に呼び出し音が三回以上連続で鳴った場合は「スリーコールのルールを知らない人」つまり「連絡を取りたい人では無い人」からの電話と言う事になるので、あえて出ない。

 

さてこのクボタさんと言う人が、借金取りから逃げてたのか、どう言う理由があったのかは知らないが、とりあえず電話をしてみる事にした。

 

プルルル、プル…ガチャッ!「はいクボタです!」

 

アカンやん!(^_^;)

まだ二回もコールしてないやん!!(^_^;)

ユキオちゃん、出たらアカンやん!!!(^_^;)

 

しかも本名まで名乗ってるし(笑)

 

 

とにかくクボタさんに次のドラムの仕事を紹介してもらった。

 

時代は俗に言う「バブル景気」に向かっていた頃。

ワタクシのようなドラマーでも、すぐに仕事があったのだ。

 

紹介してもらったのは大阪池田市に出来た「オールデイズ」の店(またこの頃流行ってたんよ)

 

昨日までツェッペリンやパープルを叩いていたワタクシは、翌日からポールアンカやコニーフランシスを叩く事になる。

 

そしてこの店で意外な人物と再会する事になるのを、この時点でワタクシはまだ知らなかった。

 

 

 

続く☆