ライブハウスに出演する為にデモテープを作る。
我々世代(カッチン風に言うと、俺ら新幹線ひかり号より先輩やねんぞ!)のバンドは、ほとんどデモテを作った事があるんじゃないだろうか…残ってるかどうかは別として←ここ大事!
さて「ライブハウスに出るのになんでデモテが要るの?」って話だが、それは当時のライブハウスが今とはシステムが違ったからだ。
今はライブハウス側が出演バンドに対して「○○円のチケット○○枚」とかノルマを課す。
ノルマなのでその枚数売れなかった(その人数呼べなかった)場合は出演バンドがライブハウスに差額を払う。
なのでライブハウスにするとお客さんが少なくても…極端な話、お客さんがゼロでもノルマ分はバンド側から徴収できるのでなんとかなる。
つまり「ノルマ分さえ払えば誰でもライブハウスに出演できる」のだ。
しかし、我々がデモテを作ってた頃はライブハウスは「出たい」と言っても簡単には出演させてもらえなかった。
なぜなら、当時のライブハウスは出演バンドをオーディション審査で決めたりしていた。
なのでライブハウスに出たい場合、次のような順序を踏んだ。
1、まずはデモテ持参で「よろしくお願いします」と挨拶に行く。
2、「デモテープ聴いてまた連絡するから」と軽くあしらわれる
3、何日待っても電話はかかってこないので、こっちから「前のデモテどうでした?」と『近くに来たついで』のような顔で押しかける。
4、「忙しくてまだ聴けてへんねん」…2に戻る
そしてしつこく顔を出しているうちに「○月○日って出れそう?」とか言ってもらえる場合があり、ようやくライブ出演が実現する。
もちろん「上位ランクのライブハウス」は何度押しかけても出してもらえなかったりする。
関西で言うと大阪のバーボンハウスと神戸のチキンジョージは「出演する事が目標」みたいなトコだった。
さて、そのデモテをライブ会場で手売りするバンドもあった。
知り合いのライブを観に行って、スタッフの女の子(大体メンバーだれかの彼女)が手売りしているテープを300円ぐらいなんで買ってみて、帰って聴いてみたらドラムを叩いているのが自分だった!とビックリした経験は誰でもあるだろう(←無い無い)
今は便利な時代。
こんな昔話のような手間隙かける事もなくライブ出演できるし、配信したりCDにして販売したりできる。
でも、あの頃デモテにかけた「手間隙」はイヤじゃなかったなぁ(^.^)
ではまた☆