muranakaromanのブログ

ドラマー村中♪ろまん♪

脇道49

 

1998年34歳の頃。

 


「そんじゃ又な~」
「ロマンくんもお元気で~」


白い息を吐きながら手を振りセルフローダーの運転席に乗り込む。
荷台には黄色のハチロクレビンレースカーが載せてある。
バックミラーには手を振るDくんとDくんのお母さんが映っている。
Dくんが手を振っている相手はワタクシではなく「手放した愛車」であろう。


石川県の冬は寒かったが、Dくん一家のもてなしは暖かかった。
Dくん宅でしっかりご飯までご馳走になっていたので、ほぼ休憩無しで大阪まで走った。


ショップ「P」に着きレビンを下す。
このボンネットの中には「憧れのエンジン」TODAの4A-Gが入っている。
そのエンジンを自分の青ハチトレノに載せてレースする日が楽しみで仕方ない。

 


そう、前回のブログで書いた「作戦」が実現して、石川県までレースカーを取りに行った日の話である。


前日に借りておいたセルフローダー(車を載せるトラック)で暗いうちから石川へ向け出発し、午前中にDくん宅に着きメシまで食わせてもらい14時頃には大阪に戻っていた。


今日じゅうにエンジンを積み替えてレビンを「Xさん」に納車しなくてはならない。
ショップの皆さん総出でレビンからエンジンを下し、すでに下してあった青ハチのエンジンを載せて組み付ける。


作業が終わったら外は暗くなっていた。
急いでセルフローダーにレビンを載せ「Xさん」の指定したガレージまで持っていく。


無事に納車も終えて、レンタカー屋さんにトラックも返した。


翌日、仕事帰りにショップ「P」に行くと、すでに青ハチにTADAエンジンを載せている最中だった。


「今年は開幕戦から、この『チューニングエンジン』でブイブイいわしたるでぇ!!」


期待に胸と鼻の穴をふくらませるワタクシだった。

 

 

 


続く☆