2020年57歳の頃…つい先日の話。
とある映画館で上映前の恒例行事に行った(←回りくどいからトイレに行ったと言え)
ワタクシが用をたしていると、個室から一人の男性(男子トイレなので当たり前)が出てきた。
すると一人の子供(性別はわかるね?)が「あっ!」と。
気付いたその男性も「おう!」と。
どうやら二人は知り合いのようだ。
「なんや?また鬼滅観るんか?好きやなぁ…何回観たら気ぃすむねん?」
「何回観てもええやろ、そっちこそ何観んねん?」
口調から想像するに、どうやら二人は親子のようだ。
しかし顔を見た瞬間の反応から、一緒に来たようではなく、このトイレで偶然顔を合わせた様子。
「俺はドクターデスや」
「なんか暗そうな映画観んねんなぁ」
手を洗いながらそう話す二人。
やはり親子かそれに近い間柄のようだが、それぞれ違う映画を観にきてバッタリ会ったのだろう。
「そんじゃ、あんまり無駄遣いすんなよ」
「おう」
ここまでだけでも割と奇妙な光景だった。
しかし彼らの横で手を洗い、二人に続いてトイレを出てなんとなく男の子の行方を見ていたワタクシは謎の言葉を聞いた。
男の子は、待たせていた男友達の所へ行き
「ヤバいわ、オトンが来てる。どうしよ」
「え?!おんなじ回の観はんの?」
「そうみたいや、どないしょ」
あれ?
君は「鬼滅の刃」を観るんじゃなかったのか?
お父さんは「ドクターデスの遺産」を観ると言ってたハズだぞ。
かく言うワタクシも「ドクターデスの遺産」を観に来ていた。
男の子も、その父親らしき人も「わりと目立つ服装」だったので、これから一体どうなるのか見届けようと、ワタクシは入場案内のアナウンスがあってもしばらく見ていた。
続く☆