1998年34歳の頃。
速いクルマでの開幕戦。
予選3番手からスタートの決勝七周目、ワタクシは4番手を走っていた。
すぐ前を走る3番手の黒赤ツートンのハチロクは、さっきの1コーナーで「インを狙うそぶり」を見せたワタクシに対してすぐにインを閉めてきた。
そしてそのまま2台連なって2コーナーを立ち上がり2本目のストレート。
ワタクシは、すぐ後ろについてスリップを使おうとするが敵もよくわかっていて「じんわり左右に振って」スリップにつかせないようにする。
「よっしゃ、それでええ!」
スリップを嫌う動きをしていると言う事は、ミラーでこちらをしっかり確認していると言う事だ。
ほぼ真っ直ぐの3コーナーを全開で抜け、2本目のストレートを走る2台。
前の黒赤ツートンは4コーナー進入にそなえジワジワとアウト側に寄っていく。
そろそろブレーキングポイントが迫ってくる。
ワタクシはイン側に切り込んだ。
それを見逃さず、すかさずインを閉める黒赤ツートン。
作戦通りだ!
黒赤ツートンはブレーキを踏む。
ワタクシは反対にアウト側に出るが、まだブレーキは踏まない。
そしてほんの一瞬遅れてワタクシもブレーキをかける。
シフトミスしないようにシフトダウンして「エンジンブレーキ」
タイヤをロックさせないように踏力を調整して「フットブレーキ」
そしてあまり知られていない「ステアリングブレーキ」も使ってフル減速だ。
(ロック寸前までフットブレーキをかけた状態でハンドルを少しだけ切る。普段なら少しクルマの向きが変わるがこの時はタイヤが減速に性能の全部を使っているのでクルマの向きは変わらない。タイヤが真っ直ぐの状態よりほんの少し斜めになる事で抵抗が増して減速を助ける…説明が長くてすまない^_^;)
さぁちゃんと曲がれるスピードまで減速できるのか?!
続く☆