1998年34歳の頃。
しばらく飛んだのでここまでのあらすじ
・ライブ活動が無く、楽器を運ばなくなったので中古のスポーツカー(AE86レビン) を買う
・山道を走り回っているうちにサーキット走行に興味を持つ
・ショップ主催のサーキット走行会に出場しレースにハマる
・本格的レースカー(N1仕様ノーマルエンジンのAE86トレノ)を手に入れ中山サーキットでレースに出る
・中山で3年、セントラルで1年レースに参戦するがノーマルエンジンの限界を感じ、エンジンとミッションを載せ替える
・速くなったクルマで5年目のレース開幕戦、予選で3番手につける
・決勝の一周目、慣れないクロスミッションでシフトミスして5番手に落ちる
・すぐ4番手になるが前のクルマを抜けないまま六周目に突入、あと三周←イマココ
「予選タイムではこちらの方が速い」
そのハズなのに前のクルマをなかなか抜けずにいたワタクシ。
同じラインを走っていては「空を飛ぶか地面に潜るか」しないと抜けないので、どこでラインを変えればいいか…。
ここまですぐ後ろを走っていて、前のクルマとドライバーのクセを見ていた。
ストレートでは互角、コーナーが続くマウンテンエリアではこちらに分があるものの相手もそれを知っていてブロックして抜かせない。
それならマウンテンエリアではなくストレートエンドで抜こう!
ここセントラルサーキットはストレートが2本ある。
最終コーナーから1コーナーまでのホームストレートと、2コーナー出口から4コーナーまで、ほぼまっすぐ抜けれる3コーナーを含めた2本目のストレート。
前の黒赤ツートンは立体交差下から最終コーナーは得意なようで、ホームストレートではスリップにつきにくい。
残されたポイントは2本目のストレートエンドの4コーナーである。
それぞれのストレートエンドは、1~2コーナーも4~5コーナーも同じような右回りの複合コーナーになっているが、一つ目のコーナーは「あえて」クリッピングポイントにつかず二つ目のコーナーのクリップを目指した走りの方が速い。
逆に言うと一つ目のコーナーで「ブロックしてインを閉める」と二つ目のコーナー出口がキツくなるのだ。
ターゲットを次の周の4コーナーに決め、なるべく離されないように最終コーナーを立ち上がり、ホームストレートに入る2台。
七周目に入り、レースは残り二周だ!
ホームストレートエンドの1コーナー、ここでワタクシは「インを狙うそぶり」を見せた。
敵はサイドミラーでそれを確認したハズ。
「コイツ、マウンテンエリアは諦めてストレートエンドで抜いてくる気やな」
そう思ってくれたらラッキーだ。
続く☆