前回に続き「パニック」結成時のお話。
1983年20歳の頃。
電話ボックスで彼女と「込み入った話」をしていたら「きっとヤ●ザであろう怖い人」に電話ボックスを明け渡せと迫られたサカナシ。
しかし「彼女と別れてしまうかも知れない瀬戸際」なので「はい、そうですか」と公衆電話を明け渡す訳にもいかない。
仕方がないので、彼はチビりそうなぐらい怖いのを我慢して、その人にこう言った。
「今、彼女と別れるかどうかの瀬戸際なんです。電話ボックスを長時間独占して申し訳ないと思いますけど、今すぐにはこの電話は切れません」
するとヤクザ風の男は
「ニイちゃん、ええ根性しとるのぉ」
と睨みをきかせて来たが
「ま、青春真っ只中って感じで嫌いやないでぇ。かまへん、待っといたるわ」
と、急に優しく笑ったという。
その後、数分でサカナシは彼女との話が終わり電話ボックスを出て
「すいません、お待たせしました」
とだけ言って、その場で悲しみにくれていた(彼女とどうなったかはわかるね?)
すると、すぐに電話を終えたヤ●ザが
「こら、元気出さんかい!女なんかなんぼでもおるやろ。しかしニイちゃん男のくせにえらい長髪やなぁ。バンドでもやっとんのんか?」
と話しかけてきた。
「いえ、ギターは弾いてますけど、今はバンドはありません」
「そうか?ほんならウチの弟分とバンド組めや。アイツわりかしマシな歌うたいよるで」
「はぁ…」
「明日の昼頃、この番号に電話してこいや」
そう言って渡された名刺には『◯◯自動車商会』と書かれていた。
そう、ヤクザではなくクルマ屋さんだったようだ(ま、クルマを買いに来るお客さんにはそんな感じの職業の方も多くおられるんでしょうけど^_^;)
言われた通りに翌日サカナシが電話してみると「会いに行くから場所を指定しろ」と言われ、スタジオYOUの向かいの喫茶店ランブルで待ち合わせする事になった。
しかし「あれ」の弟分なら怖い人に違いないと思ったサカナシは、ワタクシに電話をかけてきて「同席してほしい」と。
ついにワタクシも「闇の裏稼業」に巻き込まれてしまうのか?
続く☆